手帳製作の流れ
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打合せ
手帳製作に精通した営業担当が伺い、まずは用途、目的、ターゲットなどをもとに、さまざまな視点からご要望をヒヤリングしていきます。手帳の形態、数量、そしてご希望の納期に対して、専門的な立場から、助言や提案をしながら最適な仕様をご提案します。
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仕様決定
サイズ、用紙、デザイン、そして数量など、あらゆるご要望を整理して、製作方法や費用見積もりをご提案し、納得のいくまで何度も打合せさせていただき仕様を決定します。
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DTP
手帳は他の製本物に増して、見開きへの配慮、天・地、ノド・小口の余白、罫線の太さなど、制作方法にも細かい配慮が必要です。基本のデザインやレイアウトのイメージに沿って手帳に最適なDTP編集も承ります。
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印刷
手帳は、携帯性や耐久性、また文字を書き込む際の裏抜け耐性など、その特性から薄くて軽い用紙を選択します。また単色、多色に関わらず、高い印刷品質を要求されますので、印刷工程に関しても、専門工場にお任せいただくのが安心です。
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断裁(大断ち)
印刷完了後の製本工程のスタートは断裁です。手帳は最終的な製本が完成した際には、絵柄の“曲がり”は許されません。この精度を決定づけるのが、最初の断裁です。手帳の品質は、最初の一断ちで決まると言われ、田中手帳では、断裁工程にはもっとも経験豊富なベテランを配属しています。
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折り
手帳製本は、断裁後に3回折った紙を重ねて綴じます。従って最初の断裁と同様、正確な折り精度が、最終的な製本精度を決定します。特にほとんどが薄紙の手帳の場合、紙の種類によって、0.01ミリ単位の微妙な調整が求められます。
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丁合
16ページ分を一つの折りとして重ねられて、全ページの「折丁」が完成します。この工程でページの順番を絶対に間違えないように印刷された「印」(前丁と背丁)を確認しながら作業が進められます。
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糸綴じ/背均し
・糸綴じ
1年以上の長期間にわたり、毎日何回も開く、そして閉じる。さらに180度フラットに開く、あるいは360度折り曲げる。手帳に求められる耐久性は「糸綴じ」工程で作り込まれます。このように「糸綴じ工程」は“手帳の命”です。田中手帳では高速自動糸綴じ機が6台フル稼働しています。
・背均し
糸綴じ工程後、均等に背に圧力を加えて、紙の反発やふくらみを抑えます。この“背均し”を複数回おこなうことによって、緻密で美しいフォルムの手帳の姿ができあがります。
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下固め
糸綴じが完了し、背均しにより均された手帳本文は、次に①背に薄く糊を塗布し、②その糊をガスバナーですばやく強制乾燥させます。(焼きつけ)
①
②
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見返し貼り
次に③乾燥ラインを移動しつつ、自然乾燥させたところで、④見返しを貼ります。
③
④
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背巻き/背均し
・背巻き
見返し貼り済本文はさらにライン上を移動し、⑤再度背に糊を塗布し(「2度塗」により背の強度を高める)、⑥和紙あるいは寒冷紗かんれいしゃ(ガーゼ入りの特殊紙)を貼り背を補強します。この6つの工程(①~⑥)を一つのラインで完了させるのが「タナカ・スーパーライン」で、田中手帳が独自に開発した製造ラインです。ここに田中手帳永年のノウハウが詰まっています。
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⑤
⑥
・糸綴じ
下固め、見返し貼り、背巻き(タナカ・スーパーライン)工程後、手帳の背に、再度均等に圧力を加えて、紙の反発やふくらみを抑えます。この“背均し”を複数回行うことでしか成し得ない美しいフォルムは田中手帳のこだわりです。
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切付け(紙表紙くるみ)タイプ
手帳本体と紙表紙を糊どめします。オリジナル機により、正確で大量処理が可能になりました。その後仕上げ断裁に進み、リボン付けが完了すれば手帳の完成です。
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リボン付け
背の上部にリボン(しおり)を自動機で貼り付けます。この自動機は1度に2本までリボンを貼り付けることができます。1年を超える使用に耐えうる強度を保つため、接着部分には細心の注意を払っています。
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くるみタイプ
くるみタイプの手帳は、仕上げ断裁・リボン付を済ませた手帳本体を、ビニールや合皮の表紙に直接糊どめします。6台の機械を駆使して、正確にしかも大量に貼り合わせていきます。手帳のサイズや仕様によって、糊を塗布する量が変わるので、永年の経験により糊量の微妙な調整を施しています。
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セットアップ
手帳自体が完成しても、まだ完全な商品とは言えません。アドレス分冊の差込み、付属品差込み、帯封止め、そしてビニール袋入れなど、さまざまな包装・梱包作業をおこないます。
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発送・納入
セットアップが完了すると、あとはお客様のご指定の納入先別に、指定数量ごとに発送納品します。
ご指定の日にご指定の数量を、代理店、そしてお客様企業に、1冊の間違いもなくお届けします。もちろん納入完了確認も怠りません。